ヨーガをはじめる

雄弘ヨーガの実践内容

雄弘ヨーガの実践内容

雄弘ヨーガの呼吸法

呼吸とこころ相関雄弘ヨーガは、呼吸にゆらぎを与える「4つの呼吸」を大切にしています。
呼吸は心の働きと深い関係があり、また生きていることの象徴でもあります。イライラしていると呼吸は荒く、落ち着いてゆったりとした気分の時には呼吸もゆったりとしています。
また、こころやからだのみの健康はなく、お互いに深い関係があるのです。
「4つの呼吸」を中心に据えることで、こころとからだを一体感をもって扱うことができ、また、身体が硬いとか年齢に関係なく、すべての人が同じスタートに立つことができます。

・「4つの呼吸」を理解しよう
「4つの呼吸」では、呼吸量をコントロールしながら、「意識して行う入息」→「自然と行われる出息」を繰り返して行います。
普段の生活では、呼吸を意識することも、腹式呼吸と胸式呼吸を区別して行うこともほとんどないので、まず、お腹でたっぷりと呼吸することからはじめ、段階的に胸にも息を充たすようにしていきます。
この呼吸がゆったりとなめらかであればあるほど、呼吸の波にゆらぎの波動があらわれて、こころとからだの芯にに響くものとなります。

A・静かな呼吸
「静かな呼吸」では、丹田を意識して腹式呼吸をたっぷりと行います(腹式丹田呼吸)。ここでは、胸の呼吸は行いません。鼻からゆっくりとおなかに入れ、その2倍くらいの長さで、鼻からゆっくりとなめらかに息を出していきます。

B・軽い呼吸
「軽い呼吸」は、「静かな呼吸」の要領でおなかにたっぷりと入れたのち、胸郭下部を左右に開くようにして、胸にも息をみたします(胸式呼吸)。胸とおなかをゆるめて、その2倍くらいの長さで、鼻からゆっくりとなめらかに息を出していきます。

C・深い呼吸
「深い呼吸」は、「静かな呼吸」の要領でおなかにたっぷりと入れたのち、胸郭全体を上下・左右に開くようにして、ダイナミックに胸にも息をみたします(胸式呼吸)。胸とおなかをゆるめて、その2倍くらいの長さで、鼻からゆっくりとなめらかに息を出していきます。
こののち「軽い呼吸」の入息と自然な出息を行い、続いて、「静かな呼吸」の入息と自然な出息を行います。

D・各自の呼吸
3つの呼吸の流れ最後に、「各自の呼吸」を行います。
「静かな呼吸」「軽い呼吸」「深い呼吸」がしっかりとした意識呼吸であるのに対して、「各自の呼吸」は、「静かな呼吸」→「軽い呼吸」→「深い呼吸」→「軽い呼吸」→「静かな呼吸」を行ったあとをおさめる、ゆとりの呼吸のことです。自然とおなかに入息し、ゆっくりと鼻からなめらかに出息していく、やすらぎの呼吸です。
最初は2倍でゆっくりと息を出すことや、鼻孔で呼吸することが難しいかも知れません。特にお腹を使った呼吸はなかなかスムースにできませんが、できるだけ滑らかになるようにして行ってみましょう。

雄弘ヨーガの体位法(アーサナ)の実践は、この呼吸の波動と身体の動きをピッタリと合わせて実践するところに特徴があります。呼吸の波動=身体の動き(運行)となるように、意識して行います。

目覚めのヨーガ

「目覚めのヨーガ」は、朝、目覚めた直後、起きあがる前に行う10分前後のやさしいヨーガです。身体を横たえたまま行うので全身に負担がかからず、中高年者や低血圧・高血圧の人、関節に痛みのある人なども無理なく行うことができます。全身に活力を生み出し、健康づくりや腰痛や膝の痛み等の諸症状の改善に非常に効果的です。

(1)仰向けで行う(仰臥)の実践
(2)横向けで行う(横臥)の実践
(3)腹ばいで行う(伏臥)の実践

肩を回す体位、ひざを伸ばす体位、ひざを回す体位などから構成されています。
一日の疲れを癒すために、日中や就寝前にも実践してください。

肩を回す体位

肩を回す体位

ひざを伸ばす体位

ひざを伸ばす体位

ひざを回す体位

ひざを回す体位

真言ヨーガ

真言ヨーガは、「前屈、反り、捻り、直立、完全弛緩」などの背骨を中心とした体位法のエッセンスを「4つの呼吸」と合わせて実践するところに特徴があります。
健康の創造だけでなく、本当の自分(真我)、霊性に目覚めてゆくための全人格的な実践なので、「ヨーガを行ずる人の理想の姿」へとおのづと導いてくれます。
「前屈、反り、捻り、直立、完全弛緩」という5つの姿勢は、私たちが無意識に経験してきた、0歳から1歳までの身体生命の成長の軌跡であるばかりでなく、生命進化のプロセスでそのものだからです。
これらの姿勢をあらためて意識して辿る真言ヨーガを行うことで、生命の記憶を想い出し、また再創造するのに大きな働きを持っています。
5つの体位法は、伝統的なアーサナをもとに、背骨の意識と呼吸の波動などを統合したもので、番場一雄著『ヨーガの思想』(NHK ブックス1986)に記されています。それは、

(1)前屈: 母体の子宮の中での姿勢。
(2)反り: 生を受けて活動し始める「はいはい」の姿勢。
(3)捻り: 座るようになると手を使って背骨を捻る姿勢。
(4)直立(立禅) : まっすぐな背骨に象徴される、人間を人間たらしめる直立の姿勢。
(5)完全弛緩: 人間がやすらぐ仰臥の姿勢。

をエッセンス化したものです。
これらの実践が極まれば、こころとからだの完全な統一感、全人格的一体感を創り上げることができます。

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